2021/12/18

聖路加国際大学 聖ルカ礼拝堂オルガン奉献30周年記念CD


聖路加国際大学 聖ルカ礼拝堂オルガン奉献30周年記念CDの制作をしました。

8人のオルガニストによる演奏から選曲まで素晴らしく、最高の経験をさせていただきました。

聖ルカ礼拝堂(チャペル)では来年より2年間かけての改修が予定されています。
また、30周年記念作品を委嘱された尾高惇忠氏は、曲だけ書き上げ、本作の発表を前に逝去されました。

オルガンも建物も人も永遠は無いという現実の中で、その時その時を大切に残せたら、こんなに嬉しいことはありません。

聖路加のオルガンは発声体が大きく二つあり、位相に注意しながらそれぞれを個別のマイクで狙い、残響用のマイクと併せて調節しました。

パイプオルガンの途方もないレンジを逃さぬよう気を付けながら、新しいアトリエで大型のスピーカーを用いてミックスしました。

バッハやブクステフーデのポリフォニーでは、100hz以下で旋律を奏でている声部がうじゃうじゃ居て、本当に面白いと思います。

ぜひ聴いてみてください。

We recorded, mixed and designed "30th Anniversary of the St. Luke's Chapel Organ" album.

The chapel is scheduled to be renovated in the next two years.
Atsutada Otaka who wrote 30th anniversary song as commission passed away before hearing the record.

There is no forever and my great pleasure to record moment to moment.

Technically, we can hear a lot of melodies below 100hz on Bach or Buxtehude's polyphony, that is really fun (and challenging for mix).

2021/12/05

Aspidistrafly "The Voice of Flowers"

 


シンガポールのAspidistraflyの新作に、木管の演奏・多重録音・編曲で参加しています。
曲中の伴奏として作った箇所がなぜか前奏としてフィーチャーされることとなりびっくりしました。
それが本動画の音です。
是非アルバム全編を聴いてみてください。
 
Singaporean artist Aspidistrafly released new album "The Voice of Flowers" 3rd Dec. 2021.
I played and overdubbed woodwinds.
One of them I arranged only for accompaniment was finally featured as introduction.
Fun remix and surprising for me;) that is this movie.

2021/12/02

Ryoko Iwasaki & Nao Takeuchi "Meditation for Organ & Tenor Saxophone"

 

ディスクユニオンのジャズレーベル"Somethin' Cool"より12/1発売の"Meditation for Organ & Tenor Saxophone"
録音、ミックス、ジャケットのデザインを弊社で担当いたしました。

ジャズ・オルガンの歴史に新たな1ページを刻む、日本初のパイプオルガン(岩崎良子)×サックス(竹内直) デュオ。

バッハとコルトレーンという、クラシックとジャズそれぞれの泰斗の曲を核に貴重な編成で挑んだ意欲作です。
ぜひお買い求めください。





2021/11/05

Motohiro Nakashima - Gathering the Light (FLAU89)

約10年ほど前に共演して以来長らく交流させていただいている、中島基裕さんの新作"Gathering the Light"(Flau)に、フルート、サクソフォン演奏、管弦アレンジで参加いたしました。

数年の難産を経て、久々に聴いたところ、鳥肌が立ちました。

好きな音を入れてほしいと言って下さり、吹き込んだ音を、とても大事に扱って下さったのがミックスからも伝わってきて、本当に嬉しくなりました。

ぜひお買い求め、お聴きください。

https://flau.jp/releases/gathering-the-light/

2021/07/05

2021/06/01

Endorser

最近メーカーのエンドーザーになることもあり、あらためてEndorserとは何かを調べてみると、「保証する人」「裏書きする人」「推薦人」といった意味があるようです。

よく「●●企業の音楽を担当した」等の言葉が飛び交う世界ですが、それは企業が発注して音楽家が受注する。
また高価な楽器など法人が個人へ貸与・提供することもたしかにあります。

”Endorser”とはそうしたものとは反対で、「このメーカーの製品は良いよ」とアーティストが太鼓判を押すものであったのです。

個人が認められている欧米らしい言葉だと思いました。

2021/04/29

SSH Cables

私も愛用しており、音決めのお手伝いもしているSSH Cablesが正式オープンしました。

定評ある材料を使いながら、強度を考え抜いたプラグ周りの構造、しかもシリアルナンバー付で3年保証という、まさにプロが喜ぶケーブルです。

一般的な作り方によるケーブルと比較実験を行ったところ、やはりSSHの作り方は強度が高いことが判り、非常に安心感があります。

 

同じケーブルでも、結線方法やハンダの種類を替えたりしたものを、地道に試しながら音作りしているところが良いですね。

ぜひ使ってみてください。 

https://ssh-cable.jp/

2021/04/07

April 17 - Online live at Fluss

 
尾山台Flussのオンライン・コンサート"Tidings"で演奏することになりました。

ぜひ見にいらしてください。

ご予約はこちらより

https://fluss.es/8619

2021/03/17

"support surface" fall & winter 2021/22 collection

演奏で何度も参加してきたsupport surfaceのコレクションですが、今回ついに音楽全体を担当しました。
管楽器+エフェクターを入れてほしいという嬉しいオファーでした。

ブランドに相応しい輝きを持たせながら、月並みなものにならないように腐心しました。
それは演奏者として参加するだけでは見えないものでした。

コロナの中、ここ数回は生のショーではなく映像の配信となっていますが、リアルタイムでエフェクトを操作しながら録ることでしか出せない自然な流れ、ライブ感を収録することで、思いを込めました。

ぜひご覧ください。


"Support surface" fall & winter 2021/22 collection.
Happy to be requested woodwinds with effects pedals.


direction : 白坂 拡 Hiromu Shirasaka (SUN DESIGN)
movie : 山口明宏 Akihiro Yamaguchi (yamagucchiakihiro.com)
sound design : Shin Araki (arakishin.com)
hair&make up : 石塚由香 Yuka Ishizuka (SHISEIDO)
lighting : art brain company
photograph : 桜井秀明 Hideaki Sakurai (hideakisakurai.com)
長嶋一憲 Kazunori Nagashima (kazunorinagashima.com)
model casting : SUN DESIGN
public relations : SUN DESIGN
concept : Norio Surikabe

2021/03/12

"itto" -- saxophone & effects pedals

Musician with a light -- "itto" project at atelier Fluss.

I played saxophone & effects pedals there.

10 years after the huge earthquake in Japan.

I sponteneously played "Victimae Paschali Laudes".

 

一つの灯りとともに演奏するFlussの動画企画に、サクソフォンとエフェクターで演奏参加しました。

折しも東日本大震災から10年。自ずと"Victimae Paschali Laudes"の一節を演奏していました。 

トリエント公会議(1546~1563)において、詩篇に基づかず続唱として拡張され作られた曲の殆どはカトリック教会により禁止されましたが、"Victimae Paschali Laudes"は、あまりに素晴らしかったからなのか、例外的に認められたわずか4曲(のちにもう1曲追加され5曲となる)のうちの1つとのことです。

2021/02/22

Amazing Grace

昨年末から、パイプオルガンの岩崎良子さん(和声と対位法の姉弟子でもある)、サクソフォンの竹内直さんのアルバム作りのお手伝いをしています。

先日のライブでは何曲か聖歌を元にした演奏がありましたが、イギリスの聖歌集が底本として使われていて、有名な曲でもイギリスくさいアレンジにハッとさせられることが多い。
Amazing Graceはこのアレンジが一番好きかもしれません。

聖歌/讃美歌としては攻めた和声を使っていて驚きます。

そういえば学生のときにはよく解らずに演奏していたホルストも、後になってから本当にイギリスらしい胸が熱くなる曲作りをしていることに気づきました。
そしてわからないながらも、いつの間にか自分の血となり肉となっていました。
出会いに感謝するばかりです。